高校スポーツの“夏の祭典”ともいえる全国高校総体(インターハイ)が2年ぶりに開催となる。今回の企画では、県内、九州の予選を勝ち抜き、全国への切符を勝ち取った注目の団体、個人を紹介する。
レスリングの男子団体で23大会連続23度目のインターハイ出場を決めた日本文理大学付属。県高校総体では佐伯豊南との一騎討ちを7-0で完勝した。出場したメンバー7人は個人戦でもインターハイに出場。控えの選手も実力は拮抗(きっこう)しており、総合力の高さを誇る。
全国でも上位にランクインする高校がそろう九州大会で力試しをしたかったが、新型コロナウイルスの第4波で中止となった。勝龍三郎監督は「インターハイ前に自分たちの立ち位置を知りたかったし、試合経験を積めなかったのは誤算」と話したが、付属高校の利を生かし日本文理大への出稽古で実戦を積んだ。「レスリング経験が少ないので技術はまだまだだが、型にハマらないからこその武器がある。自分たちの長所を伸ばせている」(勝監督)。体重管理も順調で、コンディションも上々。大会までもう一つギアを上げるつもりだ。
全国高校選抜大会(3月)では2回戦敗退となったが、敗戦を糧に、選手が自分で考えて練習をするようになった。筋力アップを課題としたキャプテンの広石春樹(3年)は、「全国選抜では力負けしたので、ウエートトレーニングでパワーと体力を付けた。力強いレスリングができるようになった」と手応えを語った。監督が広石と同様に計算できる選手と推す大畑建斗(同)は、小学生の頃からレスリングを始め、安定感は抜群だ。高校2年時に転入してきたが、団体戦への思いは強く、「レスリングが好きな仲間と一緒にメダルを狙いたい。日本文理大学付属の名を全国に広げたい」と話す。
51㌔級から階級順に試合が行われる団体戦において、序盤の軽量級の勝敗が結果を大きく左右する。「最初で勝てばチームに勢いが付くし、3番手の広石、5番手の大畑で勝負できる。早い段階で勝負を決めたい」と勝監督。団体戦のメンバーは、広石、大畑以外は下級生で構成。広石は「来年も期待できそうだが、僕らにとっては最後の大会。結果を残したい」と語り、大畑は「悔いのないように1試合1試合を大事にしたい」と誓った。
インターハイのレスリングは8月21日から、福井県のおおい町総合運動公園体育館で行われる。( OITA SPORTSより)
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